「 笊籬(チョリ)」とは、米を研いだり穀物を扱ったりするための道具で、竹を細く割った竹絲(たけいと)で編んで作られています。なかでも新年を迎えて最初に買う新しい調理は特別に「福笊籬/ボクチョリ)」と呼ばれました。

昔は、大晦日の深夜が過ぎると「ポクチョリ!」と叫びながら、福笊籬を売る人々が路地を練り歩きました。主婦たちは競うように外へ出て、福笊籬を買い求める――それが年越しの風物詩だったのです。福笊籬は「福を買う」ことと同じだと考えられていたため、値切ったり、無理に倒したりするような振る舞いはしなかったといいます。
福笊籬は一年間に使う分だけ買い、糸やマッチ、飴などを一緒に入れて、扉の上や壁などに掛けておきました。これは、長寿と「福(服)」を招くことを願う意味が込められていたのです。
私たちの民謡「月通り窓部街(つきどおり まどべまち)」にも、十二月の暮れから大晦日にかけて福笊籬の風習が語られており、この習俗が人々の暮らしに根づいていたことがうかがえます。
笊籬は米を扱う道具であることから、「一年の祝福が米粒のように増える」という意味が重ねられました。農耕民族の主な穀物である米に関わる道具として、特に重視されたと考えられます。また、竹編みの細かな隙間(目)が多いことから、光明を通し、福を呼び込むという象徴性も持っていました。
近年は精米や流通の発達により、笊籬が日常生活で必需品ではなくなりました。それでも、塀を越えて福笊籬を投げ入れ、翌日代金を受け取るといった昔の名残を見かけることがあります。一方で、旧正月に福笊籬を売る人々が直接家々を回って販売する風習は、次第に姿を消しつつあります。
2026年の旧正月は2月17日。
その時期に韓国旅行されると、いろんな文化に触れあう事が出来るでしょう。
