今回で11回目のエスコートアガシ利用だった。 相手はミジュ。 一重まぶたが印象的な、柔らかい笑顔の可愛い子。
初めて会ったときから、なんか違う気がしてた。 他の子みたいに「仕事モード」全開じゃなくて、自然に話せて、笑顔が本物っぽい。 車持ちで、いつも彼女の家に連れて行ってくれる。 ソウルの外れにあるこぢんまりしたマンション。 清潔で、彼女の匂いがする部屋で毎回眠るのが癖になってた。
この日も夕方からドライブ。 ミジュの運転する車でナムヤンジュ方面へ。 夕焼けが綺麗な道を走りながら、彼女はいつものようにK-POPを小さく流して、時々僕の膝に手を置いてくる。
目的地は小さな食堂。 そこで食べたのが「オリコギ」っていう、鴨の燻製。 ハムみたいにスライスされてて、ビールに合う塩気と燻製の香りが最高だった。

ここまで11回。 もう完全に「彼女」みたいな関係になってた。 エスコートアガシのバイトも辞めたいって、最近よく言ってた。 「もう疲れた…普通の仕事探したい」って。
その夜、ベッドで寄り添ってる時に、ぽつりと本音が出てきた。 「弟が事故に遭って…お金がすごく必要なんだ」 いくら必要?って聞いたら、 「500万円…」って小さな声で。
俺は考えた。 日本に帰って、一度ちゃんと考えるって約束した。
帰国後、ママに相談した。 「個人的な相談は絶対ダメだって教育されてるはずなのに…」って言われたけど、 正直、ミジュのことが気になって仕方なかった。 ちょうど金が入ったタイミングでもあった。
でも500万はすぐには無理。 とりあえず100万円だけ送った。 「これで少しでも助かるなら」って。
その後…連絡が途絶えた。
最初は忙しいだけかと思ってた。 でも1週間、2週間経っても返事なし。 電話は解約されてる。 LINEも既読つかない。
アガシサイトのオーナーに相談したけど、ごまかされたのちに無視。
ママさんにも聞いたら「最近見つからない子多いよ…」って曖昧な返事。
3ヶ月くらい、毎日連絡し続けた。 でも何も返ってこない。

今でも思う。 あの笑顔、一重の優しい目、鴨の燻製を頬張りながら「オッパ、美味しいね♡」って言ってた顔。 どこまで本当だったのか。 弟の事故も、辞めたいって気持ちも。
でも、100万のことは後悔してない。 ただ…もう一度、あの車に乗って、ナムヤンジュの夕焼けを見たいだけだ。
ここでミジュの笑顔を思い浮かべやすいように、似た一重の可愛い韓国女性のイメージを少し。
あのドライブの雰囲気はこんな感じだったかな。
オリコギ、こんな鴨の燻製だったと思う。
(実際の味はもっとジューシーで美味しかったけど…)
結局、信じたかった自分がいたんだろうな。 またソウル行ったら、探してみようかな。 でも、多分もう見つからないんだろうけど。
